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国内外【生成AI活用・導入】におけるシステム開発事例

近年、生成AIがシステム開発のさまざまなフェーズで活用され、企業の開発力や業務効率を大きく変えつつあります。本記事では、実際に生成AIを活用している国内外の企業事例を業種別にご紹介します。導入企業の取り組みを知ることで、貴社の導入検討にお役立ていただければと私たちは考えています。

 

◆特に注目すべきポイント

・GitHub CopilotやGoogle Geminiなどのツールが開発現場に浸透
・設計・コーディング・レビュー・運用など、システム開発の各フェーズで生成AIが活用されている
・人材育成やルール整備を伴う「組織的な導入」が成功の鍵となっている
・生成AIの活用によって、社内ナレッジの活用や技術継承も促進されている

【参考】生成AIを活用したシステム開発 の現状と展望 - 生成AI時代を見据えたシステム開発に向けて - 株式会社日本総合研究所 先端技術ラボ

 

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▶︎ITベンダ・SIerによる先進的な活用

 

|IBM:watsonx Code AssistantによるCOBOLからJavaへの変換支援

IBMでは、メインフレーム上で稼働するCOBOLアプリケーションのモダナイゼーションを支援するため、「watsonx Code Assistant for Z」を導入しています。このツールにより、古いシステム資産の近代化が効率的かつ高品質に実現されています。

 

・自然言語でCOBOLコードを解説し、理解を支援
・依存関係を分析してモジュール化、サービス分割を支援
・リファクタリング済みのサービスをJavaコードへ変換

これらの機能を活用することで、COBOLからJavaへの移行が容易になり、レガシーシステムの再構築が現実的な選択肢となりつつあります。

 

|NTTデータ:GitHub Copilotと生成AIによる開発生産性の向上

NTTデータでは、GitHub Copilotと生成AIを組み合わせることで、システム開発全体の効率化を図っています。特にセキュリティ体制や人材育成面でも、企業としての体制を強化しています。

 

・GitHub Copilotの導入で、開発生産性を16.5%向上
・セキュリティポリシーを統一したCopilot利用環境を整備
・オンライントレーニングやハンズオン研修を実施し、プロンプト設計などのノウハウを展開

こうした取り組みにより、属人化を防ぎつつ、開発の品質とスピードの両立が実現されています。

 

 

|NEC:GitHub Copilotと独自LLMによる開発支援

NECでは、GitHub Copilotを活用して実装工程だけでなく、上流の要件定義や設計にも生成AIを活用する体制を構築中です。さらに、独自のLLMやRAG(検索拡張生成)による検証も進めています。

 

・GitHub Copilotを社内クラウド開発基盤に導入
・独自LLMとRAG技術を活用した検証を実施
・開発ガイドラインの刷新や整備を推進

こうした多角的な取り組みにより、生成AIを開発プロセス全体に展開し、業務改革を本格的に進めています。

 

|富士通:生成AIによる設計レビューと開発フレームワークの整備

富士通では、生成AIを活用した業務変革を進めており、特に設計フェーズの高度化と開発基盤の整備に注力しています。

 

・みずほフィナンシャルグループと連携し、設計書レビューを自動化
・JCBと共同で、生成AIを活用した開発フレームワークの標準化を推進
・企業向けLLM「Fujitsu Generative AI」を活用し、業務ごとのモデル最適化を実現

これにより、品質と効率を両立しながら、より柔軟なシステム開発体制を構築しています。

 

|日立製作所:JP1 Cloud Serviceにおける生成AIアシスタントの導入

日立製作所は、システム運用の効率化と自動化を目指し、JP1 Cloud Serviceに生成AIアシスタント機能を導入しています。運用の現場支援を目的とした取り組みは、生成AIの業務適用範囲をさらに広げています。

 

・システム監視中のイベント対応を支援するAIアシスタントを開発
・Azure OpenAI、Amazon Bedrockなどとの連携により、運用自動化の体制を強化

これにより、運用現場の負担軽減と属人化の解消を実現し、より安定したITインフラ運用を支えています。

 

▶︎金融業界での活用拡大

 

|みずほフィナンシャルグループ:生成AIによる設計書レビューの自動化

みずほフィナンシャルグループと富士通は、システム開発・保守における品質向上とレジリエンス強化を目的に、生成AIを活用した共同実証実験を実施しました。この取り組みでは、設計書の記載漏れや誤りを生成AIで自動検出し、システム開発の品質向上を目指しています。

 

・設計書の記載漏れや誤りを生成AIで自動検出
・改善された設計書からテスト仕様書を自動生成
・富士通のAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」とスーパーコンピュータ「富岳」を活用
・システム開発の品質向上とレジリエンス強化に貢献

 

|Citi:GitHub CopilotとRAGによる開発支援

Citiでは、4万人の開発者にGitHub Copilotを提供し、生成AIを活用した開発支援を推進しています。また、RAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用して、社内コードレポジトリを参照し、信頼性の高いコード生成を実現しています。

 

・4万人の開発者にGitHub Copilotを提供
・RAGを活用して社内コードレポジトリを参照し、信頼性の高いコード生成を実現
・社内ナレッジを活用した効率的なコーディングを推進
・レガシーシステムのモダナイゼーションも推進

 

|ANZ Bank:GitHub Copilot導入による生産性向上

ANZ Bankは、GitHub Copilotを導入し開発者の生産性向上を図っています。Copilotの効果を検証した結果、エンジニアのスキルレベルを問わず、生産性が最大52.7%向上したことが確認されました。

 

・GitHub Copilotの導入により、開発者の生産性が最大52.7%向上
・エンジニアのスキルレベルを問わず、成果が得られることを確認
・コード品質の向上も確認され、開発プロセス全体の効率化に貢献
・開発者の満足度やモチベーションの向上にも寄与

 

▶︎その他民間企業の具体的成果

 

|サイバーエージェント:GitHub Copilot導入による開発効率の向上

サイバーエージェントは、2023年4月下旬よりGitHub Copilotを導入し、約3ヶ月で500名以上のエンジニアが利用を開始しました。GitHubによれば、日本国内で最も多くCopilotを活用している企業とされています。導入後の分析では、提案をそのまま採用する「Full Accept Rate」が平均32.1%と高く、特にTypeScriptやGoなどの言語で成果が顕著でした。

 

・提案採用率(Full Accept Rate)の平均は32.1%
・TypeScriptやGoで特に高い採用率を記録
・ユーザー1人あたりの平均コード生成量は660〜910行

 

|LINEヤフー:7,000名のエンジニアにGitHub Copilotを展開

LINEヤフーは、約7,000名のエンジニアに「GitHub Copilot for Business」を導入しました。 導入に先立ち、2023年6月から8月にかけて約550名のエンジニアを対象にテスト導入を実施し、以下の効果が確認されました。

・1人あたりの1日のコーディング時間が約1~2時間削減
・生産性が約10~30%向上

これらの結果を受け、正式導入が決定されました。 また、導入に際しては、著作権侵害を防ぐための講習や、生成コードの信頼性確保のための複数レビューの徹底など、利用に関するルール整備も行われています。

 

▶︎製造業・保険業でも成果が明確に

 

|住友ゴム工業:Geminiを活用した内製開発の効率化

住友ゴム工業は、Google Cloudの生成AI「Gemini Code Assist」を活用し、内製開発の生産性向上を図っています。特に、複数のプログラミング言語を使用するシミュレーションツールの開発において、開発環境の構築やアプリの配布・メンテナンスのスピードが格段に向上しました。

 

・Google Cloudの「Gemini Code Assist」を導入し、開発環境の整備と生成AIのアプリケーション開発を推進
・複数のプログラミング言語(Fortran、Perl、Javaなど)を使用するシミュレーションツールの内製開発が迅速に
・Cloud WorkstationsやCloud Runを活用し、開発環境の構築やアプリの配布・メンテナンスのスピードが格段に向上
・生成AIを活用して、プログラミングの生産性が大幅に改善され、プログラミングスキルの底上げにも寄与

 

|TOPPANホールディングス:生成AIによる社内システム開発の効率化

TOPPANホールディングスは、社内システムのプログラム開発業務に特化した大規模言語モデル(LLM)生成AIを導入し、業務効率の大幅な向上を実現しました。

 

・社内システムのプログラム開発業務に特化したLLM生成AIを導入
・導入済み業務に関しての検証を行った結果、業務時間が最大約70%短縮されたことを確認
・プログラマーがLLMを活用した生成AIを利用し、社内システムのプログラミング要約とコード作成などを実施
・技術アーカイブや研究業務のサポートなど、専門性の高い業務に特化した生成AIをOSS-LLMを使って構築し、TOPPANグループ全体で運用

 

|東京海上日動システムズ:生成AIを活用したコード生成ツールの開発

東京海上日動システムズは、日本IBMと共同で、生成AIを活用したコード生成ツールを開発し、プログラミング工程の生産性を大幅に向上させました。

 

・日本IBMと共同で、生成AIを活用したコード生成ツールを開発
・詳細設計書をもとに命令文(プロンプト)を作成し、プログラム・コードを生成
・実証実験の結果、既存アプリケーションの修正や新規アプリケーションの開発において、平均約40%、最大約90%の生産性向上を実現
・IBM watsonx.aiをはじめ、Microsoft Azure OpenAI ServiceやAmazon Bedrockでサポートされているさまざまな大規模言語モデル(LLM)で検証し、適材適所に用途に応じたLLMを配置することで、生産性向上が確認

 

▶︎まとめ:先進事例に学び、自社に合った生成AI活用を

 

本記事では、国内外の多様な企業における生成AIの活用事例をご紹介しました。ITベンダーから金融・製造・保険業界まで、さまざまな業種で導入が進み、開発効率の向上、品質改善、組織的なスキル強化といった成果が着実に現れています。生成AIの導入は、単なる業務効率化にとどまらず、開発現場の在り方そのものを変革する可能性を持っています。

 

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